リラクゼーションとの出会い
リラクゼーションと出会ったのはフランスのワーキングホリデーに行くためにお金を貯めていた頃で、毎日の仕事に疲れ果てていたときです。
休日にショッピングセンターにあるリラクゼーションのお店で試しに20分のリフレクソロジーを受けたらびっくり!
スキップしたくなるくらいに足が軽くなって、それから時々その店で施術をうけるようになりました。
結婚・出産・離婚
その後、フランスに滞在中に出会ったポルトガル人の男性と結婚、29歳で男の子を授かり出産しました。
しかし考え方や価値観の違いから息子が2歳のときに離婚しました。
セラピストになる
シングルマザーとなり息子を育てていくのに思ったのは【手に職をつけたい】ということ。
人の身体に関わり役に立つことがしたいと考え鍼灸学校の見学に行きました。
でも子育て、家事と勉強の両立が難しいこと、学費が高すぎることを理由に断念。
そこで身体に関われるリラクゼーションサロンのセラピストになろうと決心しました。
母に2歳だった息子を預けての東京での一か月の研修は大変でしたが身体について勉強できるのは楽しかったです。
一か月ぶりに会えた息子の寝顔を見た時の幸せな気持ちは今でも忘れられませんね。
東洋医学との出会い
配属されたリラクゼーションのサロンではお客さまに笑顔で『ありがとう』をいただけることが何より嬉しかったです。
しかし、最初は手の力に頼って施術をするせいか、手首と親指がものすごく痛くなってしまいました。
家の近所の鍼灸院に行ってみたところ、おじいさんの先生が鍼を打ってくれて痛みが嘘のように楽になりました。
また息子が保育園に通っていたころ、陰部をすごく痒がり、かきむしってただれ保育園のプールにも入れないことがありました。
病院ではステロイドの塗り薬をくれましたが、症状に蓋をするだけのことはしたくなくインターネットで見つけた漢方薬局に行ってみたんです。
漢方薬を3か月飲ませ続けたところきれいに治り、原因を見つけ根本から治す東洋医学ってすごいな、とまたまた感心したのでした。
大手のやり方への疑問
働いていたサロンは大型ショッピングセンターの中にあり、良く言えば繁盛してにぎやか、悪く言えば人が多くうるさいところで…
店の電話が鳴ったりカウンターに人が来るたびに施術の手を止め対応し、カーテン一枚隔てたところには他のお客さまとセラピストがいて話し声が聞こえる。
また大手サロンだったので本社が決めた季節ごとのキャンペーンを自分が効果があると納得できないものでもおすすめしなければならない。
施術が終わったらお茶を出し、お会計をし、お客さまが帰ったら猛スピードで片付け。
そして次のお客さまが来る、と息つく暇もなく忙しいサロンでこんなふうに考えるようになります。
『これでお客さまに本当に心の底からリラックスしてもらえているのだろうか。私の望んでいたのはこれなのだろうか。』
ロミロミマッサージとの出会い
施術を受けるのも勉強のうち、といろんなお店に施術をうけに行っていました。
ある時【ロミロミ】という言葉が目に留まり受けてみましたがあまりの心地良さに驚きました。
普通の揉みほぐしなどではその場では気持ち良くてもすぐに戻ってしまうことが多いんです。
ですが驚いたことに施術の効果は次の日になってより強く現れました。
電車を待っている間、身体の重だるさや肩こりがなく身体のすべてが巡ってどうしてこんなに体が軽いんだろう。
ロミロミマッサージに惹かれ、インターネットで調べ、これがやりたい!と思い、一週間後の休みにはスクールの見学に行っていました(笑)
祈りによって始まり、大自然のエネルギー=マナを施術者の身体を通してクライアントに伝える。
心・体・魂の調和をはかり身体だけでなく心に深く働きかけるもの。
先生から話を聞いて『私の求めていたのはこれだ!!!』と名古屋市内にあるスクールに通うことをすぐに決めました。
勤めていたサロンでは指圧系の施術がメインで親指や手首がいつも痛く苦痛を感じながらやっていたんです。
でもロミロミマッサージはオイルで滑らせ体重をかけ腕全体を使うので施術者の身体に優しいという事も魅力でした。
大病をする
順調にロミロミマッサージのレッスンは続いていましたが、私の体には異変が…
貧血がひどく食事に気を付けても病院でもらった鉄剤を飲んでも改善されなかったのは生理のときの出血量がとても多かったからです。
出血量が少しずつ増えていったのと、他人と比べることがないこと、婦人科にいくのが億劫で躊躇してしまったことも貧血がすすんだ原因だと思います。
婦人科で診てもらった結果、病名は【子宮腺筋症】で部分切除では完治せず子宮を全摘出しなければならないと告げられました。
当時36歳でまたいつか子どもを産みたいと思う時が来るかもしれないと思いましたが、貧血がひどく疲れやすい状態が続いていたので
『手術さえすれば命までとられる病気ではない、今目の前にいる息子を幸せにしたい』
という思いで手術を受ける事にしたのです。
入院し手術日までは簡単な検査以外は病院で自由に過ごしていいと言われました。
でも驚いたことに時間がありすぎてどう過ごしていいのか分かりません。
それまで仕事、育児、家事とがむしゃらに走ってきて息切れしている状態なのに休むことをしてこなかったのです。
また病院で出される食事が足りないと感じ、今までストレスにより食べ過ぎていたことにも気付きました。
心も身体もボロボロの状態で今となってはなぜ自分が病気になったのかよく分かります。
手術後は休養をして元気を取り戻しリラクゼーションサロンの仕事に復帰しました。
でもまたバタバタとお客さまを施術しては送り出す毎日でいいのだろうか?
息子には『早くしなさい』と口癖のように言ってしまう日々に自分の心の折り合いがつかなくなっていました。
ロミロミサロンオープン
その頃ロミロミマッサージの先生からハワイ島研修があることを聞きました。
現地ハワイのロミロミを知らなければ本当のロミロミはできない、という思いがあったのでぜひ行ってみたいと思いました。
しかし手術、入院、静養で一か月休んだ後だったので長期休みがとれるはずもなく、悩んだ末サロンを辞めて決意します。
『本場ハワイでロミロミマッサージを学び、私のようにがんばりすぎて心と身体に不調をきたしている女性のために心から癒されるサロンをやろう!』
ハワイ島で受けたクム=師匠のロミロミマッサージは温かい手で包み込まれ、何の苦痛もなくすべてを許され愛されているような幸せな時間でした。
日本でのレッスンでは手順や圧のかけ方など技術的な面ばかりを追ってしまいがちです。
でもハワイ島で心のもっと奥深く【魂】に働きかけることの大切さを学びました。
そして2012年、現在のサロンの前身となるロミロミマッサージサロンをオープンしたのです。
最初はお客さまも少なかったですが、どうしたら喜んでもらえるかをひたすら考えたところ少しずつお客さまが増えやりがいを感じるようになりました。
家族のお世話
ロミロミマッサージのサロンを初めて2~3年過ぎたころ、母は以前患った癌が再発し徐々に体力は落ち、自宅で面倒をみることになりました。
生きたいように生きてきた私をいつも応援し支えてくれた母は、偶然にも家族みんなが揃った日、静かに息を引き取りました。
太陽のように明るかった母が亡くなってから、今度は息子と父に異変が。
小学4年だった息子は大好きなおばあちゃんとの別れによる【うつ】の状態から2年間、不登校になりました。
『生きていても楽しいことは何もない。』と無気力な状態が続き、どうしていいか分からず…
はじめは学校に行かないことを責めるばかりでしたが一緒に楽しいと思える経験をすることでだんだん元気を取り戻しました。
一方父はというと脳にレビー小体というたんぱく質が増えて認知症になる病気を発症。
パーキンソン症状(筋肉の強張りなど)で、ある日転倒して腰椎を骨折し入院、そのまま老人ホームにお世話になることに。
リハビリして歩けるようになったら家に帰ろうね、とがんばっていましたが、施設で早朝に誰にも看取られることなく静かに逝ってしまいました。
母が亡くなってから1年後のことでした。
思えば母が亡くなっても涙ひとつ流さず悲しみを胸に閉じ込め、抱え込んでしまったのが病気を悪化させてしまったのかもしれませんね。
息子や父を見て、心の状態が身体に影響を与える、という事を身をもって知りました。
身体の疲れは休んだり眠ったりすることでとれても、心のケアには何よりも癒し寄り添うことが大切だと思ったのです。
父を見送った後は里帰り出産で戻った妹のお世話をして、無事に元気な男の子が生まれました。
父と母に見せたらどんなに喜んだでしょうね。
再婚・鍼灸学校へ
さんざん家族の面倒をみてきましたが、次はとうとう私が幸せになる番です(笑)
家族のお世話で大変なときもずっと支えてくれたお付き合いしていた方と再婚しました。
『息子も手がかからなくなって自分のために使える時間が増えたな。そうだ!学校行こう!!!』
- 離婚したときにあきらめてしまった東洋医学を学びたい
- リラックスだけではなく複雑化している心と身体の悩みに寄り添う施術がしたい
- 身体に関わる仕事を続けていくうえできちんと勉強して資格をとりたい
と思いました。
再婚した夫の理解もあり、40歳を過ぎてから3年間鍼灸マッサージの学校に通うことに。
学校では東洋医学をはじめ実技など勉強しなければならないことは山ほどありました。
でも今までの方が大変だったので特に辛いとは思いませんでしたね。
ロミロミマッサージはできる範囲で続けていました。
波に揺られるようにロミロミすると、テストの緊張や勉強による疲れも流れ消えていくようでした。
順調に3年が過ぎ、国家試験を受け、鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師のすべてに合格することができました。
鍼灸マッサージサロンLomi-AOオープン
それまでのサロンは大家さんの都合で出なければならなくなりいったん閉め、天白区植田にてロミロミマッサージに鍼灸のメニューを加えて当サロンをスタート。
その後古くなった自宅を建て替える際に施術室を併設し、名古屋市南区に移転しました。
男女平等といわれる世の中ですが出産や子育て、毎月の月経や更年期障害など体力的には女性の方が大変だと思います。
私には女性の大変さを変えることはできません。
ですが女性の疲れを癒し心を軽くし体調を整えることはできます。
どうか辛いこと全部話してください。
私に話すことで少しでも心が楽になりますように。
しんどい身体もお任せください。
気持ちいい!を感じると心に余裕ができて人に優しくなれます。
人に優しくできると周りの人間関係がうまくいきます。
人間関係がうまくいくと生きるのが楽になり、楽しくなります。
【休むこと】は【がんばること】と同じくらい大切なのです。
Lomi-AOのLomiはもちろんロミロミ、AO(アオ)はハワイ語で夜明けを意味します。
父が名付けてくれた私の名前は暁子。
暁(あかつき)とは夜明け、という意味です。
がんばりすぎて不調を抱えている女性はいつまでも真っ暗闇の中にいるようで永遠に夜明けなんて来ないんじゃないかって不安になることも多いと思うんです。
でも必ず夜明けは来る、という思いを込めて名付けました。
心と身体の不調に悩む女性にロミロミマッサージと鍼灸で夜明けが来るお手伝いができますように。
最後までお読みいただきありがとうございます。